Surgery Training Modelの開発秘話と
製品を通じて目指す医療現場の将来

この度2017年グッドデザイン賞を受賞したSurgery Training Modelについて、
開発者である山岸先生にお話ししていただきました。

Sugery Training Modelについて

Surgery Training Model開発のきっかけ

山岸先生

心臓のCTスキャンが可能になって以来、私たちは患者様のCTデータでモデルを作製して手術シミュレーションを行っておりました。そこで、若い人にも手術トレーニングができるモデルを作れないかと考えたのがSurgery Training Model開発のきっかけです。
開発パートナーを探す中、国立循環器病研究センターの白石公先生がクロスメディカルと心臓モデルを開発していると聞きました。そして白石先生を通じてクロスメディカルを紹介していただき、開発はスタートしました。開発にあたって重視したのはコストダウンです。具体的に心臓モデルのどの部分にコストが掛かっているのかをクロスメディカルに尋ねたところ、心臓の内腔再現の製作コストが高いとの回答を得ました。そこで思い切ってトレーニングには関係のない部位は削ってしまい、本当に必要な部分だけを抽出して製作することで安価なモデルが実現できたのです。

Surgery Training Modelの依頼を受けた際の感想

石田

山岸先生は世界でも有数な小児心臓血管外科医の名医で、ご依頼を受けて大変うれしく思いました。高名な先生からご意見をいただきながら開発できるのは光栄です。また実際に多くの先生方にご使用頂いており、我々の取り組みが確かに評価され、広まりつつあるのだと感じています。今後もより一層販売・開発に深く携わりたいと考えています。

通常の正常な心臓モデルと異なり複雑な形状をした小児心疾患の製作難易度について

大江

山岸先生はものづくりをすごく理解されており、「いらない部分はいらない」と言っていただけるので非常に作りやすかったです。Surgery Training Modelはとてもシンプルで、洗練された形状をしています。

対談の様子

Surgery Training Modeの再現度とは

山岸先生

実際の手術とほぼ同じです。切ったときの感触も、縫ったときの感覚もほぼ同じになるように、硬さなど相談しました。
また色味にもこだわり、Surgery Training Modelは実際の心内膜の色に近づけています。心内膜は血液が流れているときはもっと赤みのある色をしていますが、心臓停止したときは少し白くなって薄ピンク色になります。モデルでは心停止させた際の心臓の色を再現しました。縫ったり切ったりする感触だけでなく、見た目も実際に眼鏡で見たときの状態とほぼ同じです。
また縫合糸整理ホルダーのグリーンは目への優しさを考慮しています。実際に私たちは手術時にグリーンの布を周りに敷きます。Surgery Training Modelは実際の手術とほぼ同じような環境を作っているのです。

ファロー四徴症モデル、本体下部の可動式の台座について

山岸先生

可動式の台座についてはクロスメディカルにかなり無理難題をお願いしましたが、実はファロー四徴症のような疾患の手術をするとき、1つの視野で手術をしません。通常この疾患の場合は1つの視野で全て行いますが、実際には1つの視野で行った後に心臓を少し傾け別の視野で手術をすることがあります。台座部分が可動式であると、1つのモデル、1つの台座で様々な視野から全ての手技が練習できるのです。そして、この台座さえあれば他の疾患モデルに付け替えて練習することも可能になります。

対談の様子

対談者プロフィール

教授

京都府立医科大学 小児心臓血管外科 山岸正明 教授

京都府立医科大学 
小児心臓血管外科

山岸正明 教授

クロスメディカル

営業担当 石田寿人

営業担当
石田寿人

技術担当 大江和義

技術担当
大江和義